「看守眼」
2008年 07月 20日
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短編集
「看守眼」
刑事になりたかったのに看守のまま定年を迎えた警察官と
機関紙を担当する事務職(警察官ではない)の女性の話
「自伝」
フリーライターの「只野正幸」は不幸な出来事があると
「ただの不幸」だと自嘲する性格。
もうかりそうな企業人の自伝の話が舞い込んでくる。
「口癖」
夫の病気や娘の登校拒否などを経験したが、
現在は離婚調停員として安定した生活を送っている主婦が
離婚調停をすることになった女性は、
13年前に娘が登校拒否になる原因となった女性だった。
「午前五時の侵入者」
県警のホームページがクラッカーによって更新されてしまった。
保身をはかりたい担当の警察官。
「静かな家」
整理部に異動になった記者が、
終わってしまった写真展の記事を新聞に載せてしまった。
同じ日に、選挙関連の記事のミスもみつかり整理部は大混乱する。
「秘書課の男」
県知事秘書の男は、尊敬する知事に誠心誠意仕えている。
県民からの投書を取捨選択するのも彼の仕事の一つだったが、
休んでいる間に、知事の彼に対する態度が変わってしまう。
「口癖」が強烈でしたね~。
一言で言えば「人間万事、塞翁が馬」ってとこでしょうか。
主人公の口癖は、「それしきのことで」。
自分に言い聞かせるのはいい言葉ですけど、
人には言ってはいけないのだなぁと、私も反省しました。